改装途中に建てた当時の大工さんが書いたと思われる札が見つかったのでわかった事なんですが、この蔵が建てられたのはなんと江戸後期の「万延」元年という年なんだそうです。
ホコリをかぶった古い木の板に大工さんの名前と一緒にしっかり書いてありました。
西暦で言えば1860年、この年の出来事として有名なのは「桜田門外の変」…だと後で調べてわかりました…w
有名どころでは、大江健三郎さんの小説「万延元年のフットボール」という本があります。そして最近で一番ピンとくるのは「篤姫」
篤姫が7歳の頃で、徳川家の奥方になる2年前なんだそうです。
…すごい昔ですね。
そんな時代に建てられた蔵が今ここにあるolmoになっています。
改装する前には、こんな蔵をこんな若造の好きに使っていいもんだろうかと考えた事もありましたけど、このままじゃ虫に食べられたり腐ったりで朽ちていくばかりなので有効利用してあと100年!と考えるようにしました。
万延元年にこの蔵を建てた沢山の大工さんと、今回の改装に携わって頂いた沢山
の名工さんのお陰でこのお店があります。
その間の148年、この阿蘇のこの場所でゆっくりと眺め続けてきたこの蔵を本当に大事にしていきたいと思います。
そしてこれからも今までと変わらないゆっくりとした時間をお客様に伝えることができたらそれこそこの上ない幸せだと思っています。